紀伊半島の環境保と地域持続性ネットワーク
紀伊・環境保全&持続性研究所(三重県津市)
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今年はチャドクガの発生が多いようだ
チャドクガ
は、市街地ではサザンカやツバキに発生する。筆者は自宅近くの街路樹の下の植え込みのサザンカに発生する幼虫のコロニー(集団)数を時折数えている。
今年(2009年)の5月下旬の幼虫のコロニー数は、例年よりもかなり多い。
今年の発生が多い要因としては、次のことが考えられる。
@前年秋の産卵数が多かった、
A暖冬で、越冬中の低温による卵の死亡率が低かった、
B前年の成虫、幼虫の発生時期に台風等の暴風雨が少なく、幼虫あるいは成虫の死亡率が低かった、
C前年の幼虫発生時期に降雨日が比較的少なく、幼虫の糸状菌(カビ)等による死亡率が低かった、
D前年以前からチャドクの発生量が漸増傾向にあり、天敵による密度抑制が効きにくくなっていた、
などが考えられる。気象要因は、気象データをみれば分かるので、今後、分析をしてみたい。
過去のチャドクガの多発生記録を調べているが、あまり見あたらない。最近では2003年に発生が多かったという記録がある。この年にはわが家のサザンカの生け垣にも多発生した。気象要因と関連づける場合には、2003年とその前年の気象条件も分析して、気象的特徴を明らかにすることによって、要因が一層明確になる可能性がある。
最寄りの一定の場所でチャドクガ幼虫のコロニー数を数えながら、多発生要因の分析と上手な防除法を一緒に考えてみませんか。
(写真をクリックすると拡大します)
街路樹の下のサザンカの植え込みに多発生しているチャドクガの幼虫(撮影日:2009年5月23日)。
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